わざと腐食させる?エッチング

科学溶剤によって進化した金属加工


工業製品にとって欠かせない金属は、外側であれば入れ物として使い中身にも電気の流れをコントロールする絶縁体といった形で使用します。様々な用途に使うため現在の工業製品に欠かせない金属ですが、その工業製品に金属を使うのを支えるのが加工技術です。固い金属を任意の形に成型できる技術が確立したことによって工業製品の性能は格段にアップしたといえます。その加工技術の基本は削る作業と切る作業によって成り立っていますが、現在では化学洗浄処理と呼ばれる塩酸や硝酸などを用いて解かして加工する方法も主流になりつつあります。その化学洗浄処理において、一見金属の強度を失われそうなことをする不思議な方法があるのです。その方法というのが金属をわざと腐食させるエッチングという方法です。

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エッチングはわざと腐食させることで削りやすくする方法


エッチングとはどんな方法なのかというと、銅や亜鉛など空気に触れると酸化して性質が変わる金属に対してエタノールと強酸性の液体を混ぜた溶液の中につける方法です。エタノールと強酸性の液体を混ぜた溶剤の中に腐食しやすい金属を入れると、緊密につながっている金属の組織に隙間が生まれます。その隙間が生まれると内部にまで空気が入るので、金属と大量の空気がまじりあい酸化金属になるのです。溶剤の硬貨と酸素の硬貨によって組織がボロボロになった金属は、何もしていない状態とは比べ物にならないほどにもろくなっています。その状態になれば切断機や研磨機にかけても、金属の摩擦の影響を受けることなく作業できるのでより精度の高い部品に作ることが可能なのです。

金属表面処理は耐久性が高い皮膜を作る目的で行うので、薬剤の塗りムラが生じないように注意します。また、著しい劣化に繋がるサビや傷を防ぐ意味もあるので金属製品の材質に適した薬剤を選ぶことが大切です。